心の来し方行く方
脳と心の進化・発達・可塑性から人生100年時代の生き方を考える

2020.2.20.Thu. 9:30-12:40

京都大学教授 積山薫

講義の概要と目的

私たち日本人は、100年を想定して人生設計する時代に生きています。高齢になると、身体機能、認知機能の個人差が非常に大きくなりますが、その個人差の源をたどると、中年期や子ども時代にまでさかのぼります。加齢による個人差増大を理解するには、発達や可塑性についての知見が必要です。また、ヒトの脳や心の働きを理解しようとすると、動物実験の知見とも向き合うことになりますが、動物とヒトの脳の間の連続性や違いをどのように考えれば良いのでしょうか。こうした点に触れながら、脳と心の可塑性と高齢期を健やかに生きる指針について、考えてみたいと思います。

この研究が世の中をどのように変えるのか、どんなインパクトがあるのか

この授業を通して、自らの心の来し方行く末を理解し想像し、そこに影響する要因について考えましょう。この作業を通じて、中年期以降のライフスタイルの指針を見出していただければと思います。超高齢社会を生きる私たちの、より多くが明確な指針をもつことで、活力や次世代への思いやりのある社会の構築につながることを期待します。

講師プロフィール

経歴
早稲田大学教育学部教育心理学専修卒業後、大阪市立大学文学研究科心理学専攻で博士の学位取得。ATR視聴覚機構研究所研修研究員、金沢大学文学部助手、公立はこだて未来大学システム情報科学部教授、熊本大学文学部教授を経て、2017年から現職。人間の認知システムの経験による変容に想いを寄せ、発達、可塑性、加齢を軸に、行動的な指標と脳機能計測で知覚・認知の研究をおこなってきました。国際的に引用の多い論文は、運動イメージの身体依存性、逆さメガネへの適応過程、視聴覚音声知覚(McGurk effect)の文化差などに関するもの。こうした基礎研究で得た知見をふまえ、最近は、高齢期の認知脳機能を維持・向上を促進するライフスタイルの研究をおこなっています。

Day22020.2.20 Thu.
心とは何か

Day32020.2.21 Fri.
脳の認知科学

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