「脳科学」超入門
「脳」を「科学する」とはどういうことか?

2020.2.19.Wed. 10:50-14:00

京都大学准教授 小川正晃

講義の概要と目的

脳は、宇宙と並んで、人類に残された最後のフロンティアである。とりわけ、脳と心の関係を理解することは、脳科学における究極の目標である。しかし、世間で流布されているほどその理解は単純ではない。それではどうすれば理解できるのか?本講義は、第一に、脳科学の基礎を概観する。第二に、脳と心の関係を理解する脳科学研究を、「快感」物質とされてきたドーパミンの機能を例にして、紹介する。ドーパミンと心の関係が、どのような技術によってどこまでわかったのか?現在どういう研究がなされているのか?について紹介し、ドーパミンと「快感」との関係を再考する。以上により、「脳」を「科学」するとはどういうことか?を考える。

この研究が世の中をどのように変えるのか、どんなインパクトがあるのか

脳と心の関係を科学的に解き明かすことは、自分自身や他人のより良い理解につながり、日々の営みを豊かにする。また、脳の異常によって引き起こされる様々な精神疾患の根本的原因を解明し、その診断法・治療法の開発につながる。また、脳の働きにヒントを得た新しい人工知能の開発にもつながる。

講師プロフィール

経歴
2000年東北大学医学部医学科卒業。内科研修医の後、2007年京都大学大学院医学研究科生理系専攻博士課程修了、医学博士(京都大学)。米国メリーランド大学医学部解剖・神経生物学部門、マサチューセッツ工科大学メディアラボ合成神経生物学グループを経て、2013年自然科学研究機構生理学研究所・特任助教。2016年京都大学医学研究科神経生物学分野・助教、2017年同講師、2018年より現職。げっ歯類をモデルとして、光遺伝学法などの最先端遺伝学的技術と動物心理学を融合した脳神経科学の基礎研究を行っている。専門は、中脳ドーパミン細胞および前頭前野の機能研究。現所属のSKプロジェクトは京都大学と塩野義製薬の産学連携プロジェクトであり、ヒト精神疾患のメカニズムの理解と治療に資する基礎研究を目的としている。

Day22020.2.20 Thu.
心とは何か

Day32020.2.21 Fri.
脳の認知科学

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