樂茶碗はなぜ黒いのか | 京都大学ELP
京都大学エグゼクティブリーダーシッププログラム

樂茶碗はなぜ黒いのか

茶碗から見る日本文化のくくり

樂 直入 RAKU Jikinyū
樂家十五代当主

講義概要

小学生が樂美術館をおとずれると、かならずする質問があります。「ここには、どうして、黒いお茶碗ばかりならべているの~?」「おじさんも黒い茶碗つくっているのか?」「おじさんは、色きらいなん?黄色とかピンクとか緑とか」
この本質的で素朴な問いに、どの様に答えればよいのでしょうか。「黒色は千利休と言うえらいお茶人の<侘び茶>の精神なの」と答えればよいのでしょうか。それとも、「黒はすべての色を含んでいる」とでも・・・。
この子供達の問いは日本文化の根底につながっています。

講師プロフィール

経歴

樂家十五代当主。公益財団法人樂美術館 理事長、館長。公益財団法人金剛能楽堂 理事。公益財団法人佐川美術館名誉顧問。京都国立近代美術館評議員、十備会会員。1973年東京藝術大学彫刻科卒業後、イタリア留学ローマアカデミアにて学ぶ。 1981年十五代吉左衞門襲名。1987年プリンストン大学ヴィジティングフェローシップ招待渡米。1992年通産省「感性社会研究会」委員。1994年淡交ヴィエンナーレ審査委員。1995年土岐市「現代茶陶展」審査委員。2007年佐川美術館「樂吉左衞門館」の建築設計創案・監修を行う。2019年7月8日をもって樂家当主を長男に譲り「直入」と改名、戸籍を変更する。田部美術館大賞「茶の湯造形展」審査委員。1987年プリンストン大学・ヴィジティング・フェローシップ受賞(アメリカ・プリンストン大学)、日本陶磁協会賞、1988年京都市芸術新人賞(京都市)、1990年京都府文化賞奨励賞(京都府)、1991年京都美術文化賞(中信美術奨励基金)、1992年レオンドーロ賞(イタリア、ファエンツア市・イ・フィオーリ)、日本陶磁協会賞金賞、1993年MOA 岡田茂吉賞優秀賞(MOA 美術館)、1997年第1回織部賞(岐阜県)、1998年第40回毎日芸術賞(毎日新聞社)、2000年フランス芸術・文化勲章シュヴァリエ受章(フランス政府)、京都府文化功労賞(京都府)、第3回茶道文化賞(裏千家今日庵)、第15回MOA 岡田茂吉賞大賞(MOA 美術館)、京都市文化功労賞(京都市)、京都府文化賞特別功労賞(京都府)など受賞多数。2015年「RAKU:THE COSMOS IN A TEA BOWL」展(国際交流基金共催)をロサンゼルス カウンティ美術館、サンクトペテルブルク・エルミタージュ美術館、モスクワ・プーシキン美術館にて開催。2016年「茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術」展 京都国立近代美術館、東京国立近代美術館。「無限の宇宙―掌中を超えて」京都国立近代美術館コレクション展にて企画・出品など、その他多数

著書

主な著書に『「樂吉左衞門」陶VOL93』京都書院(1993年)、『茶道具の世界 樂茶碗』淡交社 <共著・責任編集>(2000年)、『茶道具の世界 和物茶碗』淡交社 <共著・責任編集>(2000年)、『樂焼創成・樂ってなんだろう』淡交社(2001年)、『茶室をつくった 5年間の日々を書き綴った建築日誌』淡交社(2008年) 、『ちゃわんや 二人の息子と若き人々へ』淡交社(2012年)、『定本 樂歴代』淡交社(2013年)、『月と華 宗入と乾山 元禄を生きた雁金屋の従兄弟ども』樂美術館(2014年)、『RAKU: A Legacy of Japanese Tea Ceramics』共著・樂篤人 青幻舎(2015年)、『茶碗の中の宇宙』ロシア語版 著書. 共著・エルミタージュ美術館・プーシキン美術館編(2015年)、『光悦逍遥』京都新聞社朝刊連載 1年間 26回(2015年)、『Darkness and Light 』共著・樂雅臣(2016年)、『光悦考』淡交社(2018年)、『観じる名碗』世界文化社(2018年)、『玉水焼―歴代の作品とその歴史―』淡交社(2021年)、その他著書多数。

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