ICTを活用した持続可能な農村の計画
未来の農村をデジタルで革新するには?

2025.2.8.Sat. 12:55-14:00

京都大学大学院
地球環境学堂
准教授 鬼塚健一郎

講義の概要と目的

2008年以降、日本全体の人口減少が進むなか、農村地域でのこの問題はすでに半世紀以上にわたって続いており、日本の農村地域は、人口減少の最先進地域であると言えます。農村計画学は、これまで農業の生産効率と地域住民の生活の質の向上を図り、安定的な食糧生産と農村社会の維持を目指してきました。農村社会が危機的なレベルにまで縮減していくなかで、この講義では、伝統的な地域住民の枠を超えて、より広範な関係者が農村地域に関わる新たな持続的な農村社会をどのようにして構築できるかを探ります。特に、ICTの進展が時間や空間の制約を超え、農村地域の持続可能な発展に寄与するか否かに焦点を当てます。食糧生産以外にもさまざまな重要な役割を持つ農村地域の持続性に、全国民が寄与できるような方法を考えましょう。

この研究が世の中をどのように変えるのか、どんなインパクトがあるのか

人口減少と高齢化を食い止めるのが困難であるなかで、安定的な食糧生産と農村地域社会の持続性を確保することは容易ではありません。農地の集積・集約に根ざした農業経営の刷新とスマート農業技術の導入により、少ない人手でも効率的な食糧生産の実現が期待できます。しかし、これらの技術進化が、地域社会の結束を脅かす可能性もあります。食糧安定供給を実現しつつ、農村社会の持続性も同時に確保するための方法論を考える必要があります。この研究では、ICTを駆使して、農村住民だけでなく都市住民も農村地域に貢献し、同時に利益を得られるような新しい農村モデルの構築を目指しています。これにより、人口減少化においても地域が直面する社会的な課題に対応し、長期的に持続可能な農村社会を築くための新しい道を開きます。

講師プロフィール

経歴
京都大学博士(農学)。(株)D.S.ソフトワークス(現SCREEN ICTソフトウェア)エンジニア、(有)エクセリード・テクノロジー主任研究員、京都大学農学部教務補佐員、京都大学大学院地球環境学堂助教を経て2018年より現職。ICTを活用した農村地域コミュニティの再構築や、ICTが農村地域にもたらすインパクトに関する研究を中心に、日本・東南アジアにおける農村計画・農村開発に関する幅広いトピックについて研究を行っている。農村計画学会理事。研究の詳細は以下をご覧ください。
Google Scholar: https://scholar.google.co.jp/citations?user=xMtGegQAAAAJ&hl=ja
Research Map: https://researchmap.jp/7000009565/

Day12025.2.7 Fri.
人口減少社会

Day22025.2.8 Sat.
人口減少時代の都市デザイン、地方創生

Day32025.2.14 Fri.
少子化と超高齢化

Day42025.2.15 Sat.
多文化共生、日本の目指す未来は?

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