ブロックチェーンとNFT
Web3.0基盤と先端サービスの展望と課題

2023.2.5.Sun. 16:50-17:50

九州大学
システム情報科学研究院
情報学部門
櫻井幸一

講義の概要と目的

Web3.0の基盤であるブロックチェーン技術とその上の先端サービスである非代替性トークン(Non-Fundable Token)の現状を紹介し、今後の展望と課題とを議論する。ブロックチェーンは、ビットコインにはじまる仮想通貨から分散台帳への進化し、現在は、各国政府主導のデジタル通貨にまで発展している。その一方では、従来の中央管理に制限されない堅固なICT基盤として、民主分権型の電子投票や自己主権型の個人認証など新しい社会サービスを提供する可能性を期待されている。本講義では、それらの可能性と限界を、技術と社会制度の両方の観点から掘り下げる。

この研究が世の中をどのように変えるのか、どんなインパクトがあるのか

仮想通貨が主流サービスであったブロックチェーンが、NFTの登場で再燃している。NFTは、古くからある著作権保護技術の一種ともいえるが、受け身の保護ではなく、デジタルツイン(電子複製)により、誰もがプレミアを付与できるデジタル媒体を生み出せる。さらに、それをブロックチェーン基盤上で、流通させることができる新しいWeb3.0ビジネス展開の場としての期待が高い。それ故にこそ、技術の限界を見極めることも、本講義の主題である。

講師プロフィール

経歴
1988 年 3月九州大学大学院 工学研究科修士課程修了
1988 年 4月三菱電機(株)情報電子研究所勤務 暗号理論の研究に従事
1993 年 6月博士(工学)の学位取得(九州大学)
1995 年 3月九州大学工学部情報工学科助教授就任
1997年9月 (一年間)米国コロンビア大学計算機科学科 訪問研究員
2002 年 4月 九州大学大学院システム情報科学研究院情報工学部門教授
現在に至る/ 講演者略歴(http://itslab.inf.kyushu-u.ac.jp/~sakurai/index-j.html)
IEEEメンバー サイバー社会暗号技術者の提言(https://www.atpress.ne.jp/news/208741)

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