第7期受講生インタビュー〈6〉 | 京都大学ELP
京都大学エグゼクティブリーダーシッププログラム

第7期受講生インタビュー〈6〉

2022年12月10日

建設コンサルタント 室長

 

粟野 特に印象に残った講義を教えてください。

受講生 森重文先生の数学の講義が一番印象に残っています。代数多様体のお話しの中で、曲線の錐の中の端斜線を発見したんです、と言われて、それは世の中に存在しているのですか、とお尋ねしたら、あなたの研究や仕事は実存していましたか、河川の浸水想定区域図のシミュレーション結果は実存していませんよね、でもあなたは作成したのですよね、と言われて、確かにそうだと気づかされました。仕事が実存していますか、と言われたことはなかったので、非常に印象に残りました。 価値や仕事に関する重要な問いであったと思います。

ELP受講生インタビュー

粟野 ELPプログラム全体の印象はいかがでしょうか。

受講生 初日に行われた宮野公樹先生の導入ワークショップ、それに続く石井美保先生の講義でも、近代合理性や「役に立つ」ということ、効率という考え方は概念の1つでしかなくて、相対できるものであるということを一生懸命伝えられました。規範やルール、当たり前のものをどれだけ外して考えられるか、徹底的に疑えるかということを意識したプログラムでした。

粟野 今のお仕事やこれからの人生にELPの学びをどのように活かすことができますか。

受講生 ELPというのは初めて地元を出て違う地域で住んだ時や、初めて海外に行った時のような感覚があると思いました。当たり前のことは当たり前ではなくて、復眼的に物を見る視点を持つことができたということです。
また、自分自身は何者かということが、受講生の皆さんとの対話の中でむき出しになって、くっきりと見えた気がします。素晴らしい仲間に出会えました。
キャリアという点では、私は大学の研究時代から現在の会社までひとつの業界にいて、人間関係も特定の分野の中に限られがちだったので、ELPで金融や伝統的な企業、外資系企業、会社を経営されている方など、 いろいろな方とお話しする中で、自分の会社、業界というのはどういうもので、 どういう構造になっているかということを理解できるようになりました。ELPで受けた講義は、多分自分の中で十分に熟成していなくて、美味しいお昼のお弁当も、 ここでのことも、これから私は10年、20年かけて理解するんだと思います。

粟野 回を追うごとにオープンにお話ししいただいて、それを受けてみなさんの心も開かれていったところがありましたね。

受講生 みなさん言語化が優れていて、本当にはっとさせられる言葉をいろんな方がいろんな形で言ってくださるんですよね。私自身に対する言語化は皆さんの方が優れていて、講義やリフレクション、その後の交流の中で、気づいたことを言葉にしてもらったこと、その言葉はこれからもずっと大切にしたいと思っています。

粟野 これからELPに参加される方にぜひメッセージをお願いします。

受講生 私はこんな面白いことはないって思っています。学生時代の気持ちに戻れるこんなに面白いことはないから、ぜひ来てほしいです。待ってます。日頃とは違う頭の部位を使うことが面白いんです。違うことを考えたい、違う人と出会いたいという好奇心がある方にとってはパラダイスだと思います。ぜひここでお会いしましょう。

粟野 ありがとうございました。

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